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上級心理カウンセラー  遠藤 久恵のカウンセリング・コーチング

学校の教員として生きることは

公開日:2019年03月22日 カテゴリー:ひとりごと, 教員の皆さんへ タグ:

教員を目指したこと

 

 

私事ですが、大学を卒業してすぐに学校現場で働き始めた初日を忘れることができません。
それは今までの自分の置かれていた学生という立場から、一夜にして先生と呼ばれる立場に変わるのですから、不安と同時に恐れに似た感覚もありました。

小学生の頃に出会った先生が自分にとって人としてとても素晴らしく映り、この先生のような人になりたい!と思ったことが教員を志望したきっかけでした。

あれから、迷うことなく突き進んできた自分に驚くこともあります。

しかし、それだけ自分にとって影響を与えてくれる人に出会えた事は幸せなことでした。
たまたま先生という職業の人であったために、自分もその方向へ進もうと決めただけなのですが、何の迷いや躊躇いもないままに、自分を信じてその道に向かってきました。

そして38年間という長きにわたりその道を歩いてこられたことは、やっぱり先生として働いきたいと思い続けていたということに他ならないのです。

しかし、決して良いことばかりがあったわけではないし、辛いことや逃げ出したいと思ったこともあったのは事実。

もちろん、今とは世の中の環境も考え方も違う時代でしたから、今に当てはめることがすべて正しいとは思いません。私とて、先人の行動を真似しながら自分なりの授業や生徒との関りを模索してきたのですから。

有難いことは、教職員間での関わりが大変良好であったこと、教員として一から教えて下さったことです。

何もわからない環境において、どの方向へ歩けば良いのか、何を目指していけばよいのかなどわからないことばかりなのは当然の中でも、少しづつ慣れてくる自分がいました。

 

先生とは・・・

 

 

その中にあって、生徒との関係が上手く築けなかったり、自分本位の考え方で物事を解決しようなどとヘンな自信がついてきたこともありました。

この時、いったい教員(先生)とは、本来どのような仕事をするべきなのか・・・?
そんなことが頭を巡りました。

もちろん、教科指導や生徒指導などは言うまでもありませんが、その他に何をすることが教員として適切な事なのかと思うことがあったからなのです。

ある先輩教員からダメ出しをされた時、人格否定なのではと勝手に思い込んでやる気をなくしたことがありました。これでは先生として生徒の前にでられない!他の人に変わったほうが良いのだ。

そんな気持ちが沸き上がり、こらえられなくなりました。

その時に他の先輩教員が話をしてくれたのです。

教員とて人間。人として周りをしっかり見て関わりをどのように持てばよいかを相手の視点にたって考えてみること。決して先生だから!などという思いあがった気持ちで人と接してはいけない・・・。

初任者として教員になれた喜びは、大勢の人たちに先生と呼ばれることでもあったのだと気づきました。
しかしそれは、ただの代名詞でしかない。

人としての中身はどうあれ、立場での呼び名なのです。
そこにおごり高ぶっていた自分が情けないと思うようになったのです。

 

学校の先生として

 

 

街中で「先生」と叫んだら、どれだけの人が振り向くでしょう!
実は、大勢の人たちが反応するのです。それだけ、先生という呼び名は一般化しているとも言えます。

学校の先生として私たちが心がけねばならないことの一つに、先生としておごり高ぶらない!ということがあります。

先生だから!ということで自分の考えを押し付けたりしてはいけないのです。

子どもたちは教えてもらうことに素直に従おうとするでしょう。
わからないことを教えてほしい!と心から思い学校へ来るのですから・・・。

でも、子どもたちにも自分なりの考えはあるのです。それを受け取り育むことも学校の先生には必要とされる力です。

以前は、先生が一斉授業で教壇から教えるという体制をとることが一般的なことでした。
今では、子どもたちに自由に考えさせて話し合い、まとめて発表させるという形も増えてきました。

もちろん、そこに先生の存在はあるのですが、どのように先生が関わるかは工夫も必要でしょう。

学校は子どもたちが主体です!

先生は、わき役に過ぎない。支える人であり、道を示して共に歩く。
先に進みすぎると、子どもたちを急かしたり自分の思うようにリードしたくなる。

それは先生本位の教育になり兼ねないのです。
先生もかつては学校で学んできたはずです。自分がこうしてもらったから同じようにしよう!とか、逆のことを考えたりもするでしょう。

忘れていけないことは、目の前にいる子どもたちが何を欲しているか!学ぶことに興味をもっているか?
そして、大人として子どもたちに対してどんな大人になってほしいのか!

常に頭に置いておくことです。

子どもは勝手に成長します。
しかし、その過程で大人がどのように関わるかで成長の仕方も変わります。

自分勝手な思いで、こうすべき!であるとか、これが正しい!と押し付けることだけは避けてほしいのです。
 ※ただし命に関わることなどは別ですが!

子どもたちの気持ちに素直に耳を傾けると、彼らの内面も理解できます。
子どもたちが、それを話せる先生であること!!

学校の教員を一生の仕事として選んだあなたに間違いはありません。

子どもたちが成長するように、先生も成長するものなのです。
いつまでも成長過程だと思ってください。

驕り高ぶった姿勢ではなく、穏やかさと柔らかさの中に自分の教育に対する考えをしっかりと持つことが求められています。

子どもたちや保護者、同僚にも信頼される先生であれ!
明るく元気で、物事に積極的に関わる気持ちを持つ先生であれ!

 

こうあってほしい・・・先生

 

 

もちろん、悩むこともあるでしょう。それが人間です。
一人で何でも抱えてはいけません。
手放すべきことや、複数で対応するべきことをしっかりと見極められることが大切です。

学校という場で、多くの人たちと関わる仕事は気苦労も多いもの。
でも、みんなが同じなのです。
だからわかりあってほしい。
その姿勢を決して忘れないように・・・。

教員の本分とは、いったい何なのか・・・。しっかりと考えてみて下さい。

卒業の時、子どもたちがこう言います。
「この学校で学ぶことができて幸せでした!」この言葉に励まされる自分がきっといるでしょう。

これで終わりではなく、また新たに子どもたちと新たな気持ちで関わりあえる幸せを感じてほしいと切に願うのです。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

※余談ですが、私はこれから「学校の先生のためのカウンセリング」を積極的に行っていこうと決めました。
 『先生のための、元先生による信頼できるカウンセリング』です。
 少しでも悩むことを減らし、子どもたちとともに学校という場を楽しんでほしいと思うからです。
 精神的に辛くなることが多くなっている現状にあり、先生という仕事を一生の仕事としてこれからも続けてほし いという思いが強くあるのです。穏やかな気持ちを取り戻しましょう。
 今後、詳細はHPやブログ、フェイスブックでお知らせしていきます。
 是非、お悩みや迷いを解決させてください。共に考え、共に進みます。


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ちょっと覗いてみて下さい。

『学校の先生のための、元学校の先生による独り言』

 

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